2009年11月16日

インタビュー:日光について

よっつ日記と合わせてお読みください)

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_:先日、皆さんで日光に行かれたとお聞きしました。

我妻(以下・AZ):さすが情報が早いね! その通りさ!! 実にへヴィメタルな旅だったね。

_:とても充実していたようですね。何の話からお伺いしましょうか? (笑)

AZ:キミとは長い付き合いだから何でも答えるさ! 今の俺はヘビに睨まれたカエル状態だよ(笑)。それに、もし俺がヤバイことを言ったとしても、編集という神の思し召しによって魂が救済されるんだろ?! 例えば、ファ●クとか!(笑)

_:今日もテンションが高いですね(笑)。やはりそれは、日光に行ったことで磨きがかかったと受け取ってよろしいのでしょうか?

AZ:(若干の間があって)…それはYesでもありNoでもあるな。厳密には、“スペーシアに乗ったこと”でテンションが上がっているというべきだよ。

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_:スペーシアは素晴らしかったのですね?

AZ:スペーシアは素晴らしかったね。すべてが夢のようだったよ。朝から飲むビール、中途半端な景色、ビュッフェというには簡素すぎるビュッフェもどき……これらはオールドエイジを想起させる十分なパワーがあった。「今、俺はとてつもない東下りをしているんじゃないのか!」ってね。先鋭的ノスタルジーとはこのことだよ。

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_:スペーシアは、フォルムが近代的なだけにオールドエイジとは意外ですね。

AZ:興味深い考察だね。確かに設備や外観は近代的だったよ。でもそれは、旧近代といったほうが正しいかもしれない。京王プラザホテルを超高層、幕張メッセをテクノロジーと呼んだら、今の人たちはみんな笑うだろう? 「お前は何時代からやって来たんだ?」って(笑)。スペーシアもまた然りさ。でも、そういった旧近代の存在感…未来になれなかった未来とでもいうべき姿は、とても懐古的で哀愁を誘うんだ。スペーシアは、「ホテルカリフォルニア」を聴いていた頃の俺を思い出させてくれたよ。

_:なるほど。では、スペーシアに乗って行き着いた日光はどうでしたか? 先ほどの質問では少し顔を曇らせているように見えましたが。

AZ:(担当マネージャーを少し見る)話してもいいのかい? (笑)。Ok、話そう。正直いってファックだったよ。

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_:ファックだった?!

AZ:ああ。“ファック”か“ファックじゃないか”で答えたら、間違いなく“ファック”だね。

_:どのようなところがファックだったのですか?

AZ:日光東照宮だよ。あれには失望した。俺たちがレコードを出すとキッズ達が「このアルバムには失望した」とかクソみたいなことを言い出すときがある。もちろん、そんなことを言った瞬間から、俺たちはそのキッズのことをバッドアスと呼ぶようにしているけどね(笑)。冗談はさておき、失望って意味が分かったんだよ。俺たちのレコードを聞いて失望するようなことがあれば、これからは心底、謝罪するだろうね。そうはなりたくないものだが、失望の対価はとても難しい問題なんだ。

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_:具体的に東照宮のどこに失望したのですか? 差し支えなければ…

AZ:目の前にある録音用テープを止めてくれたら答えるさ。実際、これ以上思い出したくないんだよ。人生に山と谷があるように、東照宮にも山と谷があるのさ。そして、俺はその谷のタイミングの時に訪れてしまったのかもしれないな。ベストパフォーマンスの時に訪れてみた上で喋らないとフェアじゃないよ。

_:しかし今の日光は紅葉のベストシーズンです。限りなくベストパフォーマンスに近いはずだと思うのですが?

AZ:そのしつこさときたら、まるで俺のワイフだよ!(笑) 夫婦円満の秘訣は、「見ざる、聞かざる、言わざる」さ。

_:わかりました(笑)。では質問を変えましょう。反対に良かったところは? もちろんスペーシアを除いて(笑)。

AZ:(笑)。中禅寺湖だね。湖というのは静かすぎると不気味なんだ。かといって、騒がしすぎると絵にならない。中庸が大事なんだよ。中禅寺湖はそのバランスが素晴らしかったね。山の中腹にあるから、雲の流れが速く、陰影のコントラストもかわるがわるでまったく飽きなかったよ。秋めいた稜線が、雲間に隠れた薄陽によって黒く照らされていく姿は、まるで着物を着た日本人女性がお辞儀をしているかのようだったね!

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_:すばらしい体験ですね。

AZ:ありがとう。ライブで日本人は“Politeすぎる”と揶揄されるが、こういう文化あってのPoliteなんだと理解したよ。日本の紅葉はPoliteの精神に溢れているよ。

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_:ありがとうございます。華厳の滝はどうでしたか?

AZ:藤村操というパンクの伝説がいたことはもちろん知っている。子供のころは、オジー・オズボーンのコウモリ生食いや、MISAO藤村の華厳ダイブなんかをよく真似したもんだよ! でも、華厳の滝の魅せ方やサービスに関してはクエッションだね。まさに「不可解」だよ。大量の乗客がエレベーターからあふれ出てくるのを目の前にしたときは、ロメロの新作ゾンビ映画かと思ったよ。そういう意味ではスリリングな体験をしたかもしれないな。

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_:さて次に日光を訪れるのはいつ頃になりそうでしょうか?

AZ:それは“神のみぞ知る”としかいいようがないな。良いアイデアが浮かんだら、また行くつもりさ。とにかく今は、スペーシアについてのコンセプトアルバムを作ることに集中したいね。もちろん次回は、今回行くことの出来なかった場所に行くつもりさ。それに、東武日光駅前から上田まで繋がっている旧家屋や宿場町としての名残が色濃い日本ロマンチック街道はもっと掘り下げる価値があるね。いずれは全長230kmを自転車か徒歩で移動してみたいね。興味は募るばかりだよ!

_:湯葉にも挑戦したい?

AZ:まさか! プチダノンのフタをひっくり返したらくっついているような薄膜にしか見えないし、響きもyou’re boredと言われているようで、気分のいいものじゃないんだ(笑)。

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_:美味しいのに残念です(笑)。 では最後にこれから日光に行く人たちに一言お願いします。

AZ:OK。これから日光へ行く人たちへ。いつも応援ありがとう。君たちキッズが日光を楽しんでくれることを心から願っているよ。家康ファンの俺は東照宮には裏切られた思いだけど、君たちなら乗り越えることができると信じている。実は今俺は、長年の夢である旅先でのオーケストラとの共演を考えているんだ。そうなったらきっとフォンタスティックだし、君たちキッズにもより良い報告が出来るはずだから、楽しみに待っていてくれ。ニホンノミナサン、アリガトウゴザイマス!■

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