2004年11月23日
ウルフルズのトータス松本さんが、ラジオで「MDは耳に悪いから聞くな」と言っていた。
MDは圧縮技術の発達によって生まれた媒体で、現在は新たな圧縮技術を利用してHi-MDなんて出てきて、一枚のMDに800分ぐらいの音楽を詰め込むことが出来る。
しかし、やはり圧縮しているだけに、消えていってしまうものがあるわけで、音楽を生業にしているトータスさんとしてみれば、その削られた部分に敏感になってしまうのも理解できる。もちろん、僕みたいな音楽とは無縁な生活をしている人にとっては、まあ何だってかまわないわけだけど。
そんなトータスさんのお気に入りは「i-pod」らしい。えっi-podも、高圧縮という意味では変わらないんじゃないのかなあ、と思いつつ。
しかし、なんていうかデジタルというものに、なにかやはり危うさはある気がする。
前に書いたかもしれないけど、僕は高校のときに趣味で作っていた「実験ラジオ番組集」のMDの内容が、ある日突然消えてしまった。デッキに入れたとたん、「BlankDisk」になってしまったのである。今思い出してもかなり面白い作品集で、まさにWEBで掲載すれば反響があったようにも思うわけでかなり惜しいのだが、一生懸命作ったものも、デジタルは一瞬で消えてしまう。
デジタルは1と0の世界だというが、まさに1だったものが0になっただけ、精魂こもったものでも、ちょっとした加減で無になってしまうのだ。それは、フィルムが火事で焼けて無くなる、というのとは、たぶん違う喪失感なのではないかと思う。
PCやWEBのデータなんて、同じように、明日には0になってしまうかもしれない。そうすると、たとえばダメ工房のデータなんて始めから無かったのと同じである。そうすると、あらゆる制作の分野で、デジタルなものは「経由」であっても、「着地点」では無いほうがいいのかもしれない。
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